日本舞踊

藤間流の踊りは、どんな特徴があるのですか?

藤間流は日本舞踊五大流派のひとつで、五大流派のなかでも歴史の古い流儀です。
歌舞伎役者の尾上松緑が家元の歌舞伎系列の流派ということもあり、テンポを細かく刻んで踊るというよりも、どっしりとして、おおらかな芸風が特徴です。「作品の役をしっかりと演じる」ことを大切にしているので、踊りの動きを習うことは勿論のこと、役柄の“腹”をつくるにはどうしたらいいか、ということもお稽古していきます。

もちろん、その役を演じるにあたっては基本に忠実に、腰の入った綺麗な形や「間(ま)」をきちんととることも大切にしていますので、きちんと日本舞踊を習いたい、という方にとっては良い流派かと思います。

というのも実は、藤間流の師範試験は「歌舞伎踊り」「関の小万」「槍奴」の手ほどき曲が課題。これは人に教えるにあたって、間をきちんと取れているか、基本の所作がきちんと出来ているか、基礎曲でしっかり判断するべし、という流儀としての方針なんだそうです。