藤間恵都子先生からのメッセージ

ようこそ、藤間恵都子です。
三代続いたれっきとした?ハマッ子です。結婚でもしたらどこかへ行かれるかなあと思っていたら、結婚相手も地元の人で、その夢は潰えました・・・。保土ヶ谷でじっくり腰をすえています。
母に厳しい(ほんとです)手ほどきを受けてもさして欲もなかったのですが、大学での恩師との出会いがキッカケで俄然!踊りへの意欲に目覚め、以来、大勢の方たちの応援で舞踊家の道を歩ませて頂いております。

さて、私が思う日本舞踊の魅力は幾つかありますが、その一つは、「時代性と普遍性が同時に存在する面白さ」です。
日本舞踊の作品の大半を占める「歌舞伎舞踊」は、江戸時代頃に創られたもの。当然、その時代の時事や風俗を描いていますが、登場人物の喜怒哀楽や情緒は、今の日本人にも通じます。
昔の貴重な風俗や風習等に触れながら、今の自分の感覚でも共感できる!一粒で二度美味しい感じの魅力です。

もう一つの魅力は、「日本人独特の間(ま)と、空間の捉え方の面白さ」です。日本舞踊の主体となる三味線音楽は、指揮者がいなくても“阿吽(あうん)”の呼吸で成立する摩訶不思議な和製オーケストラで、踊り手と奏者との間にも”阿吽“の間が存在します。
さらに、舞台空間の設定も自由自在!舞台を一周まわると場所が変わったと見なされたり・・・イマジネーション次第でいくらでも楽しめるエンターテインメントです。

他分野の方々とのコラボレーションや海外公演などを重ねるにつれ、こうした日本舞踊の魅力に一層ワクワクするようになり、このワクワクをもっと伝えたい!と強く思うようになりました。幸い、今は母校・日大の講師として、そして稽古場では師匠として、日々のお稽古を通し、この思いを伝えることができています。(ちなみに、昔でいえば熱中先生のきらい有りで、稽古もつい熱が入ってしまいます。なので、頑張り屋さん、大歓迎でーす!!!(笑))

この国の素敵な文化―――日本舞踊。もし、知らない世界に飛び込むのを臆しているのなら、もったいないです!ぜひ一度、お稽古を覗いてみてください。

藤間恵都子(ふじまえつこ)プロフィール

藤間流(勘右衛門派)師範。
(公社)日本舞踊協会 会員。
日大芸術学部演劇学科日舞コース講師。
母・藤間勘十代、藤間藤太郎に師事。

古典を大切にしながら、新しい作品への創造にも意欲的に取り組む。
何ごとにも古典で培かわれた技術を使って表現することを心がけている。

文化庁インターンシップ研修生として地唄舞を研修。
NHK邦楽番組に出演、海外公演多数。
平成2年より現在まで、リサイタル「恵翔会」11回開催している。
韓国芸術総合学校の招聘講師を務めた。

主な受賞歴

1985年日本舞踊協会新春舞踊大会大会賞
1986年日本舞踊協会新春舞踊大会1位
1987年日本舞踊協会新春舞踊大会1位・文部大臣奨励賞
1995年花柳寿應賞第9回新人賞
1995年舞踊批評家新人賞
2000年平成12年度文化庁芸術祭優秀賞
2003年松尾芸能賞新人賞
2007年平成19年度文化庁芸術祭優秀賞

これまでの活動

母 藤間勘十代に入門 藤間藤太郎に師事

1988年NHK 芸能花舞台に「歌垣」にて初出演、1998年「女戻駕」、2000年「日月星-月-」
1989年日本舞踊協会主催「日米舞台芸術交流ニューヨーク・ワシントン公演」に参加
1991年リサイタル「恵翔会」を三宅坂国立劇場等で初開催、現在までに10回を数える
1992年文化庁インターンシップ研修生に認定され地唄舞を研修
1997年外務省後援で中南米公演
1998年アナザーカンパニー主催公演「夏休み子供公演・日本舞踊の世界」に参加
以降、毎年この企画に参加、日本舞踊の普及に努める
2000年三越名人会に「桜絵巻」にて初出演、2001年は「傀儡師」、2002年「八段目」、2003年「吉原雀」
2001年日本大学芸術学部演劇学科講師に就任
2002年外務省・国際交流基金モンゴル・韓国公演に参加
2003年「水仙丹前」(NHK芸術劇場では1995年創作舞踊「吉原」、2001年「火の鳥」)
都民芸術フェスティバル江戸開府400年記念スペシャル「江戸の華TOKYOの華」に「君が代松竹梅」にて出演
日本舞踊協会公演に「小鍛冶」にて出演
日本舞踊振興財団主催「パリ・リヨン公演」
創作舞踊公演「カルメン」にてカルメン役を踊る
国立劇場主催、江戸の舞踊「女伊達」
2004年日本舞踊 協会公演に「茶筅売り」にて出演
日本舞踊創作グループ“01ステージ”を仲間とともに立上げ、赤レンガ倉庫1号館にて
「・・・風の彩-今、花となれ」を発表する。
2005年アジア舞踊祭で、タイ、バリ、韓国の舞踊家たちとコラボレート。
2006年歌舞伎座 8月興行でアナザーカンパニーへの一員として新作「たのきゅう」を振付する。初の試み!
2007年創作舞踊劇場「予言―マクベスより」でマクベス夫人を踊る。
アジア舞踊祭で再びコラボレート。
第9回リサイタル「恵翔会」で「猩々」「小袖物狂」を踊り、芸術祭優秀賞を受賞。
2008年セルリアン能楽堂主催公演で女流俳人・馬場あき子作「江口の夕べ」を再演。
国民文化祭(京都歌舞練場)「鶴亀」にて出演。
2009年日韓古典芸能の名作(横浜能楽堂主催)にあかりアーツ公演で 韓国、中国の舞踊家とコラボレート。
協会新作公演で振付を担当。
2010年韓国舞踊コンクールの審査員として韓国へ。
協会新作公演「新道成寺」で初めてお婆役に挑戦、好評を得る。
第10回リサイタル「恵翔会」を開催。
2011年神奈川芸術劇場のこけら落とし公演及び、新作公演「かぐや」の制作として裏方から舞台を支える。
東日本大震災チャリティー公演(横浜能楽堂主催)に出演。
岩間プラザ夏休みワークショップ(四日間)を行い好評。 国民文化祭京都で京都歌舞錬場にて「鶴亀」を踊る。
2012年協会新作公演「メロス」で暴君役に挑戦。
前年に続き岩間プラザ夏休みワークショップを行う。
2014年母・勘十代の追善舞踊会「藤の花会~勘十代師を偲ぶ~」を国立小劇場にて開催。
2015年2月、日本舞踊協会公演にて花柳基氏と「男女道成寺」にて出演、NHKでも放送され好評。
大学企画 崑劇「白蛇伝」を日本舞踊の解釈で表現する。
「出雲の春フェスティバル」に参加。山梨県支部で「娘みこし」の講習をする。 
野毛シャーレにて「藤の花会ゆかた会」開催。アナザーカンパニー公演参加。
地元小学校での出張ワークショップを行う。
2016年2月日本舞踊協会公演「西鶴五人女」の振付を担当。
「出雲の春フェスティバル」に参加。東京ウェスティンホテルでのイベント担当。
地元小学校で昨年に引き続き2回目の出張ワークショップ開催。
2017年日本舞踊協会公演「浜松風」にて出演。NHKでのスタジオインタビューも放送される。
「出雲の春フェスティバル」に参加。アナザーカンパニー公演参加。
国立主催公演「関の扉」で初役小野小町姫に挑戦する。
未来座公演に「女人隅田」で出演。
「藤の花会」を三越劇場で開催。
横浜能楽堂主催公演のプレ企画として台湾俳優とのワークショップに参加。
東西名流日本舞踊公演、大阪文楽劇場にて「お祭り」出演。那智大社に舞踊を奉納。
2018年2月日本舞踊協会公演「朝顔」にて出演。
キルギスの舞踊団とのワークショップを開催。
岩間子供の為のワークショップも例年も5年目に入る。
リサイタル第11回「恵翔会」開催。
横浜能楽堂主催・台湾公演に「汐汲」で出演。
2019年2月日本舞踊協会公演「いつくしま」にて出演、NHK「にっぽんの芸能」にて放送。
出雲市文化振興実行委員会主催公演の「出雲阿国四季絵巻」で阿国を踊り、大好評を博す。
未来座「春夏秋冬」の振付を担当。藤彩会「隅田川」出演。
2020年昨年の「出雲阿国四季絵巻」再演。
2月日本舞踊協会公演「吉原雀」で出演、NHKにて放送。
京鹿子 娘道成寺

創作舞踊「カルメン」
「猩々」

俳優さんの所作指導や、小曲の振り付けも行っております。
詳しくは、お問い合わせください。

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