第二回 二人会 WEBプログラム
2025.09.13
お知らせ
本日はご来場賜りまして誠にありがとうございました。こちらは、本公演のWEBプログラムとなります。
最後に出演者特別インタビューもご用意しておりますので、ごゆっくりお愉しみください。

令和7年9月13日 銀座SIX観世能楽堂
「第二回 二人会」
主宰 花柳 基・藤間 恵都子
長唄「木六駄」
作詞 松本亀松
作曲 七世杵屋彌吉
振付 流祖猿若清方
監修 二代目猿若清方
太郎吉 花柳 基
茶屋の女房 藤間 恵都子
同名の狂言を元に、流祖猿若清方師が舞踊化して昭和50年に初演。
今回は当代家元・猿若清三郎師にお許しをいただき、二代目猿若清方師の監修を得て上演させていただきます。
常磐津「子宝三番叟」
大名 花柳 基
太郎冠者 藤間 恵都子

〈長唄〉
唄
杵屋勝四郎
杵屋巳之助
杵屋正 則
三味線
杵屋栄八郎
杵屋五 助
今藤龍十郎
〈常磐津〉
浄瑠璃
常磐津和英太夫
常磐津松希太夫
常磐津千寿太夫
三味線
常磐津菊与志郎
常磐津美寿郎
岸澤満佐志
〈囃子〉
堅田喜三久
梅屋喜三郎
住田福十郎
望月大貴
梅屋貴音
笛
鳳聲月晴
〈スタッフ〉
狂言方 小川洋輔
小道具 松竹小道具
衣裳 松竹衣裳(宮崎明)
hair&make-up CHIHARU
頭巾 畑中百合
後見 花柳昌克・花柳静久郎
受付 加藤繁治
ビデオ VPS
写真 ビデオフォトサイトウ
チラシデザイン 阪涼子
解説
古川諒太(東京大学大学院人文社会系研究科/文学部 助教)
北海道出身・東京都在住。
江戸の歌舞伎や俳諧の研究が専門。
2024年歌舞伎学会奨励賞、第34回柿衞賞等受賞。
国立劇場主催舞踊公演、一般財団法人古曲会などにて
司会解説をつとめる。
出演者特別インタビュー
※音声が流れますのでご注意ください。
※Youtubeの字幕機能をオンにすると日本語字幕が表示されます。
※動画の内容は、下記のインタビュー記事でもお愉しみいただけます
ご挨拶
(基)皆様、本日は、花柳 基、藤間 恵都子によります二人会にお運びをいただきまして、誠にありがとうございます。こうして皆様と時、空間を同じくさせていただきますこと、本当にありがたく、御礼申し上げます。
木六駄の見どころについて
(基)今回の木六駄では、「ほんわかとした男女の愛」というものが描けたらばいいなと思っております。
私が恋焦がれている後家の女房に恋が成就したというところの喜び——女房の方はあんまり僕の方に最初は気がないんですが、だんだんいろんなことがあって一緒になる——それに対してこっち(太郎吉)側の一途な想い、みたいなことが描けたらばいいな。それも、先ほども申しているように温かい空気の中で運ぶといいな、というふうに思っておりました。
(恵都子)ほんわかした作品を本当にやりたかったんですよね。
木六駄の苦労した部分は?
(基)苦労というほどではないんですけれども、2人とも「くっくっくっ」と突っ込みあってしまうので、そういう意味ではお互いに押し引きというか——よくキャッチボールとおっしゃいますけども——夫婦漫才みたいなものが「夫婦善哉」になればいいな、と思って今回は進めさせていただきました。
(恵都子)そういうところも見ていただきたいですね。

子宝三番叟の見どころについて
(恵都子)今回の子宝三番叟は「素踊り」なんです。日本舞踊というと歌舞伎から来た、いわゆる「歌舞伎舞踊」がメインなんですけれども、「素踊り」というのは(大仰な)衣裳をつけないということで、歌舞伎舞踊の「衣装付け」に対して「素踊り」と呼ぶと、本などでは言われています。
ただ私的に言いますと、歌舞伎舞踊では、衣裳を着て「最初から最後まで役そのものになっている」のに対して、素踊りというのは、「まず舞踊家のその人そのものがあって、そこから例えば子宝(三番叟)だったら太郎冠者、大名であるとか、そういう役がある」と思っています。

(恵都子)ですので、今回の子宝三番叟でも、時に大名と太郎冠者の踊り合い、時に花柳 基と藤間 恵都子の踊り合い、そんなものが見え隠れしているっていうところが素踊りの楽しさではないでしょうか。太郎冠者になるっていうのは本当にとても難しいことだなと今回つくづく思ったんですけれども、2人の生(なま)の時と、そして役になった時と、そういうものが見え隠れしている子宝三番叟をお楽しみいただけたら嬉しいなと思います。

二人会の今後について教えてください
(恵都子)日本舞踊が令和5年に国の重要無形文化財に指定されました。それを機に、私達もますます身の引き締まる思いであります。若手を育てることも大変重要な仕事なんですけれども、私達自身も初心に返って、研鑽しないといけないということで、(この二人会では)和気あいあいとやれるところもあるし、お互いに競い合うところもあります。
そういう意味で、良い関係で競い合っていって日本舞踊の楽しさ、素晴らしさを皆さんに知っていただける会ができるといいなと思います。
(基)今回おかげさまで第2回を迎えることができまして、2回を迎えるということはすなわち第3回も目指したいと思っております。そうすると4回あると、いややっぱりキリがいいから5回まで——と、これからずっと続いていくようにと思っております。
そして皆様方が「また2人会あるので行きましょう」と楽しんでいただけるような、もしもそのときに手がお隙でしたら、こちらの手にもこちらの手にもお知り合いを連れて行って、またその方が手を繋いで、「みんなで行こうよ」というような会になればいいと、恵都子さんと思っております。
(基)それには、今おっしゃったように、一にも二にも我々の精進であり、切磋琢磨であり、「ああ、行ってよかったな」ということを思っていただける——これは私どもにとっての醍醐味でございます——そこのところを大切にしていきたいと思っております。
どうぞ末永く応援していただきますように、よろしくお願いいたします。
